

これは軟性コルセットの背側部分ですが、よーく見てください。上下にストラップ(マジックベルト)がありますね?これはカンのいい方ならおわかりでしょうが、腰椎すべり症の患者さん用に工夫したコルセットです。上下のバンドの意味は伸展制限(過伸展防止)の意味です。上下のマジックをきつく締めると腰部の伸展(反る動き)を制限できます。言い方を変えると軟性のフレクション ブレースといったところでしょうか?


この写真もそうですね。装着した様子です。十分腰椎の過伸展が制限されている様子がおわかりかと思います。

左の写真もストラップ(マジック)による簡単な工夫です。これは逆に屈曲制限用です。右は上の軟性コルセットのすべり症用よりステージが上の腰椎分離症用です。これはHPの中のオリジナル装具2に出ていますが、このくらいになるとかなりな強制力が得られます。フレクション ブレースの軟性版とでもいうか、実際伸展制限力はひけを取りません。

これはごく普通の金属支柱付きAFO(SLB)ですが、ヒールの部分をよく見てください。私は従来はカット・オフ・ヒールにしていました。理由は、SLBでは底屈制限(90度以上底屈させない)で処方される事がほとんどなため、患者さんが装着し歩行するとどうしても踵接地直後急激に足底接地が起るためどうしても患者さんは膝折れの恐怖感を覚えてしまう。結果、膝関節のロッキングや、あるいは患足に体重を乗せきれない状態での歩行、見た目に沈み込むような歩行(踵から接地せず膝関節を屈曲位で足底からの接地等)異常歩行を誘発させる恐れが強いと考えられるからです。これは、健常者なら通常の歩行時にまず踵から接地してその直後、足関節は底屈します。この底屈という動きを封じられるため代償としてロッキング、または最初から膝関節を屈曲位(股関節も屈曲位)での体重が乗せられない歩行をする可能性が高くなります。よく出回っているSLBを見るとみな、教科書通りに足底部分はまっ平らにしています。従って退院した患者さんの多くはそういった代償歩行をしています。特にロッキングしている患者さんは、装具の金属部分(あぶみ並びにあぶみの補強している部分)で破損している事が多いんです。また最悪の場合反張膝という病気に発展しているケースも珍しくありません。私は以前より疑問を感じカット・オフ・ヒールに加工しました。そして今は丸みを持たせています。これによって、僅かではあるが、踵接地以降足底全面接地までスムーズに移行できやすくなると考えられるからです。さらには靴型装具でいうトゥ ピッチをつけることによりよりスムーズなロール オーバーが可能になると考えられます。 つまり踵接地→足底接地(立脚期)→つま先離れの一連の流れをスムーズにできる可能性があると考えられます。
補足ですが、近年は底屈機能を持った短下肢装具が出始めています。確かにそれがより自然な歩行に近くするのには良い事だと思いますがその制御がとても難しいのではないかと思います。そして、制御が出来たとしても患者さんの状態は一定ではないため、こと細かに調整していく必要があります。これは知識をもった専門家が毎日見ながらできるならともかく、例えば在宅などでは不可能に近いのではないでしょうか?あるいは、患者さん本人が、それを調節する方法をよく理解して自分でケアをするかでしょうが、かなり困難と思います。

ごく一般的なSHBです。装着する前に足首のベルトをクルッと上に回転させます。

そのまま足を入れて(絡まないでしょう?) 装着完了。
但し場合によっては出来ない事もあります。足首のベルトが1個のリベット止めじゃないと出来ません。2個止めの場合は1個に直してもらえば出来ますね。